1日目その4

ドッグセンターからの帰り道。
行きとは全く違う状況に、私達夫婦はまだ自分達の選択にリアリティを感じていません。
ペットショップでの衝動飼いの典型です。
でも、なかなか出会う事の無いサイベリアンの子猫達と出会った事は、
それだけで運命のような気持ちにさえなります。

助手席の妻の膝の上には、猫たちを入れた箱があります。
姉妹一緒で安心してしまっているようで、おとなしくしています。
車中で二人の名前はすぐに決まりました。
シベリア娘達ですが、名前は和風。

毛むくじゃらで活発な方が「愛ちゃん」。

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おっとりとしている方が「夢ちゃん」です。

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我が家の新しい娘達。
これから家族となるこの子達に、愛情と夢を注いであげたい気持ちで命名しました。

さて1時間半かかって帰宅します。
家を出る際には、当然ながら猫を迎え入れる準備などしていなかったので、
まだ子猫たちには箱の中で我慢して貰います。
とりあえず、まずは部屋の掃除を始めます。

昨秋モカが逝ってから、少し部屋の掃除が手抜きになっていました。
部屋の隅のあちこちから出る、モカの残した抜け毛。
以前はそれをせっせと片付けて、ホコリやダニの温床とならぬように気に掛けていましたが、
逝ってしまった後はそれも忍びない。
残った毛を見て落ち込む日も多く、部屋の隅の掃除はおざなりとなっていました。

しかし、まだネズミ大の大きさの子猫たちが、
今後は部屋のあちこちを探検するのは目に見えています。

毛むくじゃらのサイベリアンは、身体が全身モップのようなもの。
妻には良く言い聞かせ、部屋の隅から隅まで
掃除機とモップ、雑巾がけをする事にします。

2時間かけて掃除をし、室内のほこりっぽさも消えます。
愛猫モカの闘病用、酸素室として買ったペットケージをこの子達用に使わせて貰う事にし、
仕舞い込んでいた物を組み立てます。

「また使うなんて、思ってなかったよね」

我々夫婦の、正直な気持ちでした。
持ち主であったモカには、「この子達に使わせてね」とお願いし、
子猫用のベッドとトイレを入れて、2匹の部屋の準備も完了。

2匹を箱から出します。
周りをきょろきょろと見回して、落ち着かない。
まずは水と湿したドライフードを与えます。
バクバクと慌てるように食べ、我々夫婦もひと安心。

その後、予想通り室内探検。
初めて見る部屋の中を、2匹で徘徊します。
1時間もすると、今度は追いかけっこ。
2週間ほど、ペットショップの狭いガラスケースに居たのですから、
開放感は相当なもの。
ヘトヘトになっても追いかけっこが止まらず、当初考えたとおりに、
ペットケージに入って貰います。

ペットショップにあったのと同じ小さなベッドは、子猫たちにも馴染みがあるようで、
すぐにベッドに入って寝入ります。
可愛い顔で寝る姿は、私達の心にも潤いを与えてくれます。
当初、思いもよらず新たな家族を迎えた私達もまた、心地よい疲れを感じながら、
眠りに就く事にしました。

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