GWも終わりの深夜、というか早朝に近い昨夜。
いつもの通り、猫をあやしていました。
子猫たちは姉妹でも、性格はかなり違います。
マイペース型でのびのびと私達に甘える夢ちゃんに対して、
繊細で情緒豊かになってきている愛ちゃんは、
私達に素直に甘えられない子です。
子猫らしく最初は甘えるものの、
すぐに我に返って甘えるのを止めてしまう。
「しっかりしなくちゃ」
まるでそんな素振りです。
人間不信、というよりは、
無理に早く大人になろうとしている、
私達にはそういう風に見えています。
母猫の保護がまだ必要な生後40日前後で、
人間の都合で引き離された子達です。
精神や情緒的に不安定になってしまうのはやむを得ない話。
成長が早く賢い愛ちゃんは、
早く大人になる事で乗り越えようとしたようにも見え、
それがとてもいじらしく思います。
さてそんな昨夜の事。
のびのびと私達に甘える夢ちゃんは、
私達夫婦の間の枕元でスヤスヤ寝ています。
幸せそうな寝顔です。
一方の愛ちゃんは、夢ちゃんと同様に私達の間に入って、
一度は甘えようとするのですが、
いつも通り我に返ってすぐにベッドから出てしまう。
ベッド正面の衣装棚が愛ちゃんのマイスペース。
甘えて寝ている夢ちゃんを見ながら、
いじらしく、どうにかしたいという気持ちで、
愛ちゃんを仰向けに、人間の赤ん坊を抱くように抱っこしてみます。
そして愛ちゃんの名前を囁くように、何度も話しかけました。
5分ほどずっと、子守歌のように囁いていたら、
少しは気持ちが届いたのでしょうか、
愛ちゃんは目を瞑り、
私の頬に、前脚を交互に押しつける仕草を始めました。
抱っこされながらの「ふみふみ」です。
ふみふみは、赤ちゃん猫がお母さん猫の
おっぱいを呑んでいる時にする仕草。
お母さん猫の事を思い出しているのかも知れません。
大人びた顔が赤ん坊の顔に戻り、ゴロゴロと喉を鳴らしながら、
私の頬をずっとふみふみします。
10分以上、ずっとふみふみをして、そして私の腕の中で熟睡。
(可愛らしくて、写真かビデオを撮りたかったのですが、抱っこで両手が塞がってました)
たぶん、今夜もまた愛ちゃんは、
甘えたくても素直に甘えられない子に戻っていると思います。
とても幼いうちに、人間の都合で親と引き離されたのですから、
その心の隙間は一朝一夕で埋める事は出来ません。
でも少しずつ、
愛ちゃんとの心の距離が近くなってきているような、
そんな気がした出来事でした。